M3でキャッシュレス決済を導入したら誰も使わなかった話。M3運営の方にも話を聞いてみた!

イベント

先日の2019M3秋お疲れさまでした!
※M3は最大規模の同人音楽即売会のこと。

管理人もサークル側として参加して、色々な方と握手することが出来ました。
管理人としてのM3レポートはこちらにまとめてあるので興味ある人は見てね!

さて、さっそく本題に入ります。

みなさんはキャッシュレス決済(または電子マネー決済)についてご存知でしょうか?
クレジットカードや交通系ICカード(Suica)等で、現金を持たずに支払いを行うことを指します。PayPay等のQRコード決済もそのうちの一つですね。

今回、管理人はM3にてキャッシュレス決済を導入してみました。その結果、どうなったかを報告します。

あと、今回M3のほうでカタログ購入にキャッシュレス決済を導入していて、それについて結果がどうだったか運営の方に話をお伺いしたのでそれも見てくれ!

やったこと

  • pixiv Pay、Kyashによるキャッシュレス決済の導入
  • キャッシュレス決済の人は半額
  • 卓上ポップをスペースに置いた

結果

キャッシュレス決済、ゼロ

(談合を含めると1)

何がいけなかったんでしょうね?
敗因分析するために、ひとまず色々な情報を見ていきましょう。

キャッシュレス決済についての様々な情報

Twitter上で様々な方がキャッシュレス決済について議論していたのでこちらに掲載していきます。

1000円出した方が出す側も受け取る側も楽で速い

管理人のほうで「キャッシュレス決済どうですか?これだと半額ですよ」っていう宣伝文句を口にしていたのですが、それよりも早く現金を出す方が多数いるという状況だったので途中から諦めてしまいました。

それだけに現金の方が手軽なんですよね。500円とか1000円のようにキリのいい価格にみんな設定していて、現状はキャッシュレス決済導入してないところが大多数なので。

また、現状はツイートの示す通り、「複数購入に時間がかかる」という問題があります。pixiv Payを例に出しますが、1商品に1QRコードが対応しているため、複数枚買うにはその数だけ決済が必要です。それなら3枚2000円で現金2000円出す一括購入の方が楽ですよね。

pixiv Payの決済が内輪

そう、今回は内輪でしか決済してないんですよ。管理人は他のサークル参加の方と談合して購入してもらったので1件という感じです。他の方も同様のケースが見られました。

普通に購入してくれる方に周知できていないというのがネックです。

他のサークルではキャッシュレス決済の種類が豊富

今回、管理人のほうではキャッシュレス決済の方法として2種類しか用意してなかったんですが、他のサークルを見るとNFC含め色々用意しているんですよね。

上記ツイートはその代表例で、クレカとかNFCを用意しています。リーダーにかざすだけで決済ができるというのが非常に手軽で良いですよね。

M3は4時間という限られた時間の中、入場規制もありつつ回らなければならないので手軽さが最優先されるのかなと思っています。

その点だと、pixiv PayやKyashは事前にアプリをインストールしておかなければならない、その場でインストールはめんどくさいということから難しいかなと思いました。導入するならば買ってもらう人に周知を徹底しなければいけないわけですが、そこまで届かないというのが現状……。

やる価値あり

今回の結果から「それじゃあキャッシュレス決済やめよーっと!」ってなるのは愚の骨頂という気がします。たとえ数が少なくても続けていくことでいずれは全体の浸透していくと思うので。たとえ年1回しか使ってもらえなくても。

また、グッズ系、文学フリマや技術書典ではキャッシュレス決済は多いのではないか、ということです。M3だとみんな「音楽を売る!」というのが主体なわけで、グッズに手を出している人は少ないように思います。CD1枚自体でそこそこ充足感がある上に比較的低価(当社比)であるように思いますので、そういった文化の違いもあるのかなぁという感じです。

数が少ない上に振込手数料がかかる

今回、談合して1件だけpixiv Payにて買っていただいた件ですが、売り上げが250円で、振込手数料が200円でした。50円だけしか受け取れないのはなんかアホらしくなってしまいますね……。

これについては以前pixiv Payについて取り上げた際に分かっていたことだったので、こうなるとは思っていました。

もちろんpixiv Payも売り上げをとらなければならないので、こういった金額が発生することは承知してます。問題はそこじゃなくて、使用者の絶対数が少ないというところですよね。そこを勘違いしてはいけない。

敗因

というわけで、以上を鑑みたうえでの敗因分析です。

  • ディスプレイが弱かった。(卓上POPのみ)
  • キャッシュレス決済の種類が少なかった。(pixiv Pay、Kyashのたった2種類)
  • 周知が足りなかった。(SNSで適当にツイートしただけ)
  • そもそもM3では向いてない?

カタログ販売ではどうだったのか?

今回、M3では初めて「カタログ販売におけるキャッシュレス決済」を導入していました。管理人も第二展示場へ向かったときに1階ででかでかと展示していたのが記憶に残っています。

あの結果がどうだったのか、実際に知りたかったので運営の方に問い合わせました。まとめると下記のようになります。

まとめ

  • キャッシュレス決済の割合は約15%
  • キャッシュレス決済用の端末を3台準備
  • 告知はツイート1回のみ

考察

どうですか? 個人的に、初回でこれは非常に期待の持てる数字だと思います。

では、なぜM3のカタログ販売ではこんなにキャッシュレス決済の人が多いのでしょうか?

管理人が思うに1つなのですが、

カタログ販売までに周知されていた

ことが大きいのではないかと思います。

カタログ販売に関係のない管理人が、販売所の前を通り過ぎただけでもキャッシュレス決済導入に気づけたこと、これは壁(だったかどうか記憶にないが)にデカデカと書いてあったのが功を奏したのではと思っています。並んでる人なら必ず目についたでしょう。

また、端末を3台用意したというところから、販売所の中では実際に「キャッシュレス決済できますよ~~!」ということを買う前に周知出来ていて、準備出来ている状態でみんなキャッシュレス決済できた、ということではないのかなと思います。スタッフの方も声を上げていたんじゃないのかな?

自分のスペースだと広告できる部分が限られてますし、新譜や見栄えの良いレイアウトに回してしまうと、どうしてもキャッシュレス決済は最後に回りがちのように思います。管理人は今回卓上POPを出しただけということもあり、目の前に来て「へーこういうのあるんだ」ぐらいにしか認識してもらえませんでした。

あと、細かいところだと交通系ICカードが使えたのも大きいのかな?

交通系ICカードが使える端末のレンタルについて調べたんですが、どうも個人事業主じゃないとダメなところがほとんどっぽいです。イベントのためだけに開業届出すのもどうかなーというところはあるので難しいですね……。

というところが考察になります。

メール全文

運営の方に問い合わせた際のメールを全文をそのまま載せます。あいかわ様、今回対応していただいて本当にありがとうございます!

西森夢理
初めまして、超DTM速報というものを管理している西森夢理と申します。

先日の2019秋M3の運営ありがとうございました!
西森もサークル側として参加しまして、非常に楽しくイベントを過ごさせていただきました。

唐突ですが1点確認させてください。
前回からキャッシュレス決済を導入されたかと思いますが、結果はいかがでしたでしょうか。可能であれば教えていただきたいです。

今回、西森もサークル側としてキャッシュレス決済を導入したのですが、全く利用者がおらず、他のサークルについても同様であるように見受けられました。
そのため、運営レベルで導入した際の結果をお聞きしたいです。その際のノウハウ等についてもサークルへ伝わればよいなと考えております。

ご検討のほどよろしくお願いいたします。

以上です。
あいかわ
西森さま

メールありがとうございます。
快適にイベントでお過ごしいただけたなら幸いに思います。

お尋ねの件ですが、このたびの2019秋において初めて電子マネー端末を導入することにし、端末3台を準備、当日販売したカタログのうち約15%が電子マネー決済でした。
(今回利用できたブランドは、交通系の他 nanaco、Edy、WAONでした。)

今回はテスト運用ということもあり、ツイッターで一度「カタログ当日販売で電子マネーの利用可」と流した程度で、あまり告知には力を入れませんでしたが、ぶっつけでもまずまず利用していただけました。次回はどうするか未定ですが、おそらく同じような準備の仕方になるだろうと思います。

西森さまのスペースや他スペースでキャッシュレス決済がふるわなかったのは意外です。もっと浸透しているものかと思いました。

あまりご参考にならないかと思いますが、上のような状況です。どうか今後ともよろしくお願いします。
西森夢理
あいかわ様

西森夢理です。お返事ありがとうございます。

>当日販売したカタログのうち約15%が電子マネー決済でした。
ぶっつけにしてはかなり多くの方に利用していただけていますね……。
今後の展望について非常に期待しています!

>西森さまのスペースや他スペースでキャッシュレス決済がふるわなかったのは意外です。
西森のスペースでは周知が弱かったのもありますが、今のところ何が原因かは調査できていないので、こちらの結果をもとに考察して次に活かそうと思います。
他の方にもお話を聞いている最中です。

>あまりご参考にならないかと思いますが、上のような状況です。
いえ、非常に参考になりました。今後のキャッシュレス決済導入に希望が持てました。本質問のご返答いただきありがとうございます!

ちなみに、本内容はSNS等で公開しても大丈夫でしょうか……?

以上です。
あいかわ
> ちなみに、本内容はSNS等で公開しても大丈夫でしょうか……?
はい、大丈夫です!
西森夢理
SNSでの公開許可ありがとうございます!

記事投稿後の意見

交通系が一番強い

徐々に変わっていく気もする

今はまだ導入コストが高そう

最後に

キャッシュレス決済、管理人が今回導入したときは心が折れかけました。

次回参加するときはもういいかなー…って思ってたんですが、いろいろと調べていて、まだ浸透していない時期だということ、改善する余地があること、他に試している人がたくさんいること、M3は15%も利用者がいたこと、などを知ってまだまだいけるなと思いました。

みなさんはどうですか? M3以外にもコミケとかボマスとか色々導入するタイミングはあると思うので、一度試してほしいです。管理人も色々調べたり試している状況なので、情報共有をして、よりキャッシュレス決済の人口を増やしていきたいと思っています。

ちなみに、こういった話を聞けている人がまだ少ないので、興味ある人はコメントでもTwitterでもいいので反応ください。待ってます。

余談:頒布物をDLカードにした話

今回、管理人のほうでは頒布物をDLカードにして販売しました。
DLカードとは言っても、CONCAのようなICカードみたいな大きさのものではなくて、下記のようなジャケットをそのまま厚紙にした感じです。

これで50枚くらい

事前にDropboxへとアルバムのZIPファイルを置いておき、そのQRコードとパスワードをDLカードに貼って販売しました。

DLカードの作成方法についてはこちらを参考にしています。

結果

CDを頒布したときよりも売れました
CD頒布のときは30枚弱、今回が53枚だったので、まぁ倍ぐらいでしょうか。

今回、本サイトでM3のことを書いていたとか色々な要因があって頒布数は増えてると思うんですが、そんなに減る要因にならなかったのは意外でした。

買ってくれた人には「DLカードですけど大丈夫ですか?」って逐一聞いてたんですけど、ダメという意見はなかったです。音楽作ってる側としては「全部こうなればいいのになー」という意見もあったぐらい。

以下、今回体感したメリットとデメリットを上げておきます。

メリット

  • 早い:データ納品後1日で届く。
  • 安い:50枚で3000円。
  • 軽い:200枚持ってったけど楽勝。鞄にDLカードとグッズ全部収まる。
  • 差し替えが簡単:Dropboxのデータ上書きするだけ。QRコードも変更不要。

デメリット

  • めんどい:PC取込時にQRコード読み取って落とさなければいけない。
  • セキュリティが低い:Dropbox経由だと全DLカードに同じQRコード・パスワードを記載するため、バレたら終わり。

所感

個人的には、上記のメリットの方が大きいかなと思いました。端的に言ってめちゃくちゃ楽。この方法だと今までのジャケットを使いまわせるからデザインしなおさなくてもいいしね。

セキュリティに関しては、正直、個人サークルレベルならいいかなーという感じです。企業ぐるみだとコンプライアンスに関わりそう。だいいち、ちゃんと流出を防ごうとすると、クラウドで管理してデータは暗号化する、みたいなことしないといけないしね。

BandcampではQRコード発行サービスがあってQRコードを1つずつ変えられますが、そうしたとしてもDLしたデータを横流しされたら終わりなわけで、そこらへんは割り切ったほうがいいと思います。あと、今回Dropboxを置き場にしたのは「Bandcampのアカウント作るのがめんどくさい」という声があったから。

ちなみに、DLカードのおかげで今回は収支プラマイゼロまで持って行くことが出来ました。やったね。

というおまけの話でした。なんかこれ1つの記事にしても良かった気がするな……。