ヘッドホン/スピーカーの周波数特性をフラットにするソフト「Soundworks Reference4」レビュー.

機材

普段使っているモニタリングヘッドホン/スピーカーが「本当にフラットな音なのか」というのは気になる問題ですよね.しかし,本当にそういったものが登場していれば,各社が様々なモニタリング用の音響機器を出す必要はないので,実際はそうではないのです.それぞれの音響機器ごとに周波数特性(=周波数の偏り)が存在します

それをソフトで解決しようという試みを行っているのが「Soundworks Reference4」です.

こちらは出音をイコライジングすることによって特性をフラットにするというとても面白いソフトです.以前から話題になっていたソフトで,試した方も多いと思います.

今回,管理人がレビューを行いましたので参考にしてみてください.

3秒でわかるまとめ

  • 隠れていた音が聞こえるようになったよ.
  • 音場が狭くなっちゃったよ.

セットアップ

インストール

まずは ここ から Reference4 の体験版をダウンロードします.

その後,ダウンロードした Reference4 を起動.

「I agree」をクリック.

「Headphone Edition」の「Customize」をクリック.

管理人はWindowsを使用しているので,「VST Plugin (64bit)」以外のチェックをすべて外して「Install」をクリック.

Reference 4 がインストールされるのでしばし待機.これにてインストール完了です.

設定

インストール後,下記のセットアップガイドが表示されます.

「Let’s set it up」をクリック.

管理人は「ATH-R70x」を使用しているので検索してチェックを入れ「Select」をクリック.

たったこれだけで設定完了です.

レビュー

まずは,「ATH-R70x」の特性を見てください.

低音寄りで,1kHz以降の高音は抑えめになっている感じですね.体感としてもこんな感じだろうなと思います.

そして,これが Reference4 によって周波数特性をフラットにした状態です.

ほぼ完璧にフラットになってますね.低音は低減,高音はブーストされています.
低音は少しブレが目立ちますが,イコライザの分解能が低くなるので仕方ないのでしょうね.

ということでセットアップも終わったので,以下で管理人の所感について記載します.
あくまで「ATH-R70x」に対する所感ですのであしからず.

使用機材

  • ヘッドホン:ATH-R70x
  • オーディオI/F:RME Babyface Pro

メリット

  1. 隠れていた高音のノイズが明らかになった.
  2. 低音のもやもやが解消された.

①は4kHz付近のブースト,②は100Hz付近の低減が要因になっていると思われます.

特に①の効果は絶大で,「この曲ってこんなにギラギラしたノイズが乗ってたんだ!」ということが顕著になりました.4kHz付近は倍音の宝庫なので,ミックス時にはそれをどう生かして殺すかが重要なポイントになってきます.その点で非常に有用だなと感じました.

また,②のもやもや解消のおかげで,全体的に華やかな音になりました.
(これは”長時間聞き続けられるか”という点では微妙かもしれない.)

デメリット

  1. 音場が狭くなった.
  2. Babyface Proだとヘッドホン/スピーカーの切り替えができない.

①の音場の印象はこんな感じです.

横方向はそうでもないのですが,縦方向が非常に狭くなってしまいました.奥行きも若干影響してますかね.

センター寄りの楽器が顕著に影響を受けていて,圧縮されたせいでどのように分解されていたかが分からなくなってしまいました.特にボーカルですね.

個人的解釈として,1万円までのモニタリングヘッドホンは「周波数特性がフラットか」が焦点になると思うのですが,それ以降は「着け心地や分解能」が重要になってくると思っています.そこが犠牲になってしまっているので,周波数特性がフラットになった以上に残念な気持ちになりました.

また,Babyface Proではヘッドホンとスピーカーの再生デバイスが同じと判定されるので,I/Fで切り替えても同様のイコライジングを行うことになってしまい,使いづらいなと思いました.ソフトからプリセットを切り替えればいいんですが手間ですよね.これってどうにかならないんですかね.情報あったら教えてください.

総評

ミックス時にヘッドホンを複数試して調整すると思うのですが,その際のリファレンスとして本ソフトを使用するのは”アリ”だと感じました.しかし,常時これを使用するのは厳しいという印象です.

周波数特性がフラットになったからといって万事解決!とは限らないですね.難しいものです.

人によってはドハマりするソフトだと思うので,一度体験版を試してみることをオススメします.

最後に

ハードの特性をソフトで調整するというのは非常に面白い試みだと思います.この傾向はますます盛んになると思うので,動向に注目ですね.あばよ.