DTMerの親友が亡くなった一部始終について,1周忌なので振り返ろうと思う.行ったことや精神状態の推移など.

雑記

2019/5/29,一緒に音楽サークルを営んでいた,10年来の親友である猪目狸目(myremy)が心筋梗塞で亡くなりました.享年26歳でした.

亡くなった当時の心境を書き起こしたのが以下の記事になります.

当時は感情の乱れから,とにかく考えていることをすべて文章に書き起こしてしまい,見ている側からすれば特に利益のない,ただただ同情を煽る記事になっていたと思います.

というわけで1周忌である今,当時のことを思い出して,出来事や親友を亡くしてから行ったこと精神状態の推移などを共有したいと思っています.もし見ている方がこのような状況になった際に,多少は役に立つものになるかと思います.

また,当時の精神状況の推移についても記載していきます.もし近しい人を無くして絶望の淵に立たされている際,気休め程度にはなるかと思います.
※ただ,最終的に精神状況を解決するのは時間です.

出来事

まず,猪目が亡くなった前後の出来事を時系列で追っていきましょう.

2019/02/01管理人:うつ病を発症し休職
2019/04/01管理人:社会復帰
2019/04/28M3にて猪目狸目との音楽サークル「盲目夢」にて1stアルバムを頒布.
2019/05/29猪目狸目:心筋梗塞により死去
2019/05/31遺族の方より猪目死去について連絡あり
通夜・葬式参加について依頼,身内に連絡
2019/06/01通夜・葬式
SNS上で死去について連絡
音楽サークルを解散,BOOTHストアを閉鎖
2019/06中猪目に関係のある方々に連絡
2019/06/05遺族の方に,猪目狸目の作品をまとめて送付
2019/08/01管理人:うつ病が重症化し休職
2019/08/17お墓参り
2019/11/01管理人:再度社会復帰

親友を亡くしてから行ったこと

親友を亡くしてから行ったことについて,重要なところだけ抜粋していきます.

葬式参加について依頼・身内に連絡

当初,葬式は猪目の近親者のみで執り行われるという話でしたが,無理を言って,猪目に関わりのあった数名のみ参加させていただくことにしました

葬式には絶対に参加したほうが良いです.もし参加しなかった場合「風のうわさで亡くなったらしい」みたいな状態になっていたと思います.葬式に参加した状態でさえフワフワとした感覚が強かったので…….「唐突に連絡くるかも」としばらくの間は思っていたぐらいでした.

SNS上で死去について連絡

通夜・葬式に参加した当日,SNS(Twitter)上にて猪目死去について連絡をしました.

猪目の遺族の方があまりネットに詳しくない様子だったので,西森から代わりに連絡をさせていただくという形でした.

本来であれば猪目のTwitterにログインして本内容について触れるべきでしたが,当時はそこまで踏み込んでよいのかが分からず,西森からの連絡のみとなってしまったのは反省すべき点ですね.

音楽サークルを解散,BOOTHストアを閉鎖

共同で設立していた音楽サークル「盲目夢」を解散し,唯一開いていたBOOTHストアを閉めました.

また,販売していたアルバムについては利益分配に問題があると判断したため,今後一切の販売を禁止しました

猪目に関係のある方々に連絡

管理人が知っている中で,猪目と直接かかわりのある(曲や絵を提供したなどの)方々に対してDMなどで直接連絡を差し上げました.死去について知らないままでいると今後問題がありますからね.

ただ,これは相手の人格を調べて問題がない方にとどめておいた方が良いかもしれません.というのは,連絡した際に苦情を言われることがあるためです(連絡するのが遅いなど).実際に管理人はこの反応をされました.正直「てめーのことなんか知ったことか」と思いましたし,今でも恨んでいます

また,故人は時間とともに忘れられるものです.連絡した方の中に「お盆までにまた連絡します」という快い返事が返ってきても,当人の都合であったり時間といった要素により返事がないときがありますので,これはそういうものだと割り切ったほうが楽になれます.

ただ,1周忌を迎えて弔われていることを確認するととてもうれしいですね.

遺族の方に作品をまとめて送付

猪目が創作したもの(曲・絵など)をネット上から収集し,遺族の方に送付しました.

YouTubeなどで公開されているものも多々ありますが,それらがいつまでも残っているとは限らないですからね.運営の削除然り,遺族の方によるアカウント削除然り,そういった要素によりネットから消えてしまうこともあります.

これは遺族の方にとってだけではなく,自分にも良かったと思っています.

盆のお墓参り

遺族の方にお墓が祀られている寺の居場所を聞き,供養をしに行きました.

まだ墓に遺骨が納められている状況ではなく,これは完全に「自分を納得させるための行為」だったと考えています.猪目が死去して2か月以上経っていましたが,まだ精神状況的に割り切れているものではありませんでした.

墓参り用の花を買うために花屋に行った際に猪目の話をして,その点では気がまぎれたかなと思っています.積極的に話をするのは重要だとこの時感じました.

また,墓参りには下記の物品が必要です.管理人は持っていなかったため花屋の方の厚意で用意していただきましたが,事前に用意しておいた方が良いです.

  • お花
  • お線香
  • お供え
  • マッチ/ライター

その他

  • LINEのトーク履歴保存
  • 猪目の死をテーマにした曲を書いた

以上,親友が亡くなってから行ったことでした.

精神状況の推移について

時系列に沿って精神状況について書いていきます.

2019/02/01 管理人:うつ病を発症し休職

前提なのですが,管理人はさまざまな理由によりうつ病を発症しました.猪目が死去する前に一度深い絶望の中におり,「死ななければならない」という希死念慮に駆られている状態でした.

2019/04/01 管理人:社会復帰

その後,安静にしつつ投薬治療をすることによって,短期間での社会復帰となっています.ただ,社会復帰した当時でも管理人は使い物になる状態ではなく,一か月ほどリハビリ的な状況で働いていました.正式に復帰したのは5月頭からです.

2019/04/28 M3にて猪目狸目との音楽サークル「盲目夢」にて1stアルバムを頒布.

音楽イベント「M3」にて,猪目と結成したばかりの音楽サークル「盲目夢」にて初めてのアルバムを頒布しました.

音楽サークルも作ったことだし,今後多くの作品を世に送り出していくんだと信じて疑わなかったです.また,当日の夜に今後の方針についても決定したところだったので,展望について胸が躍っていたのを覚えています.

2019/05/31 遺族の方より猪目死去について連絡あり

SMSを通じて,猪目の遺族の方から死去について連絡がありました.連絡をもらったときは現実味が感じられず,足元が崩壊していくような体験をしました.その場で遺族の方に連絡をとり,葬儀に参加させてもらうことになりました.

その後,身内数名に連絡をとり,翌日の葬式に参加することを僕が取りまとめて連絡をしました.

正直,その日は全く仕事にならず,無理を言ってお休みにさせてもらいました.会社から帰宅するとき,帰宅した後も現実感がなく,「そういった類のドッキリでは?」と思っていたぐらいでした.ただ,葬儀用の道具を購入するなど準備だけは淡々としていました.

なぜかその夜はぐっすりと眠ることが出来たのを覚えています.

2019/06/01 通夜・葬式

葬儀前

当日,身内数名で先に集合し,その後葬儀場へと足を運びました.集合した際にも,「ドッキリじゃないの?」「むしろドッキリであってほしい」といった内容があちらこちらからこぼれていました.その時にはまだお互いに笑っていた状況だったので,現実感のないフワフワとした感じが一番強かったのだと思います.礼服に身を包み葬儀の準備を万端にしているんですけどね.

葬儀場へと到着した時に真っ先に見つけたのは,「猪目狸目」の本名が書かれた立て看板でした.そこでまず第一の現実感が管理人を襲いました

その後,受付にて手続きを済ませ会場へと向かいました.会場では,猪目の遺影が飾られている前でお坊さんが準備をしている最中でした.遺族の方も全員集まっており,管理人らが一番最後に席についた形となりました.遺影がデジタルになっていて,本人の背景を空が動いているような形となっており,なぜかここで笑いがこぼれましたのを覚えています.

葬儀中

その後,焼香だったりと通夜に関して様々なことを行ったのですが,この最中のことはあまりよく覚えていません.フワフワ感が再度戻ってきたという感じです.

一番現実感を叩きつけられたのは,告別式で棺の中に入った猪目の顔を見たときです.この時「ああ,猪目は死んだんだな」という気持ちになりました.悲しみが抑えきれずに涙がとめどなくこぼれてきました.人が死ぬということ,これからもう話せないということをこの時初めて知りました.

現代って「死」についての希薄感が強いですよね.伝聞でのみ伝えられる死があるというか,そういうことがあるのは知っているけれど,実際に体感すると全然違いますね.告別式の後,猪目の母親が「ごめんね」と言っていたのが忘れられません.このあたりが,当日の悲しみのピークでした.

告別式を終え,遺族のご厚意で火葬場まで同行を許していただけました.このころには少し感情も落ち着いており,話の焦点は猪目が「なぜ亡くなったか」についてとなっていました.実はこの時まで死因について知らされておらず,猪目の気質を知る身内では「自殺では」という話をしていました.

火葬場では,猪目を火葬している最中に休息が設けられ,そこで猪目についての話をたくさんしました.今思うと気を紛らわせたかったんだろうなぁと思います.

猪目の父親の方とも話をしたのですが,猪目が作曲をしているという事実を隠していたということを初めて知りました.管理人から見る猪目は堂々と作曲をしていたイメージがあったので,そこは衝撃でしたね.SNS上での連絡・猪目の作品について送ることについてはその場で承諾を得ました

最後,火葬が終わった猪目の骨(大腿骨あたり?)を拾いました.「文字通り【骨を拾う】ってやつだな……」と内心笑ってしまうぐらいのあっけなさでした.人間って骨になったらツボに収まるぐらいちっちゃくなっちゃうんですよね.それがおかしく見えて,けど悲しさもありつつという複雑な心象でした.

火葬後,猪目の死因がなんだったのかについて,管理人から遺族の方に切り出しました.そこで心筋梗塞という話を聞き,愕然としたのを覚えています.管理人としては「猪目が納得して自殺したならそれも人生だ」と密かに思っていたんですよね.音楽サークルの今後とか,一緒にこれからできたこととかはあるにしろ,管理人もそれに近いうつの精神状態だったので.ただ,道半ばにして本人の望まない形での死去と聞いて,これからできることたくさんあったよな,と頭の中を駆け巡りました.チクショウなんで死んじゃったんだよ…とぐわんぐわんしていました.

葬儀後

葬儀が無事に終わり,身内でそこらへんをブラブラしてから解散しました.過去のこととか全然話さなかったのにその時になるとポロポロと出てくるんですよね.猪目がいたら何話してるかなーとか,色々考えるわけです.特に,管理人が親友だと思っている2人のうちのもう1人とはその感情が共有できていたと思います.

この時思ったのは,もっと連絡を取っておけば良かったという1点ですね.10年来にもなると,そこまで頻繁に連絡を取り合わなくてもいいかなという気持ちがありましたけれど,死去した後にはもっと話したかったという後悔の念が強かったです.

帰りの新幹線の中,ふと我に返ってSNSで死去についての連絡をしました.そのほかのことはあまり覚えてないです.

後日,管理人の思考は「人間死んだら何もかも終わりだし,その前にやれることをやろう」という気持ちになっていました.その結果ですが,管理人は前から開けたいと思っていたピアスを開けました.今では合計5か所開けています.

今にして思えば,これは一種の防衛だったのかなと思います.

ただ,この感情は「他人のことはどうでもいいから自分のことだけ考えよう」というかなりネガティブなものだったことを記載しておきます.男性がピアスつけてたら会社では色々言われそうですし,社外に出すこともできませんからね.そういったことが「どうでもよくなった」結果の行動ですので,オススメはしません.

2019/08/01 管理人:うつ病が重症化し休職

その後,2か月ほど仕事にいそしんでいたのですが,猪目のことがフラッシュバックされてしまい,8月頭から再度休職という運びになりました.

時間差というか,このころからようやく「猪目はもうどこにもいないんだ」という実感が湧くようになったんですよね.それと同時に「どうせ何をしても無駄だ」という考えが頭を駆け巡り,何もできない状態になってしまいました.心療内科の先生に対して「まぁこのままお金もなくなって死ねばそれはそれでいいと思います」と言っていたほどでした.

この「死に直面した際の遅延効果」とでも言うべきショックは厄介で,自分で立ち直り方が分かりませんでした.積極的に自殺する訳でもないし,かといって何か行動する訳でもない.本当にただただ無気力の塊になってしまっていました.

2019/08/17 盆のお墓参り

自分の気持ちに納得するためにも,盆に猪目の墓参りに行きました.当日は晩夏ということもあり,じめっとした暑さの夏日だったのを覚えています.

とりあえず現地の駅に降り立ち,花屋に行きました.花屋では献花を買おうと思っていただけだったのですが,店員の方が非常に親切で,親身になって話を聞いてくれました.「26歳で亡くなるのは若いね,悲しいね」と言ってくれました.

お墓参りの道具を何も用意しておらずいただいたり,お寺まで車に乗せていってあげると言っていただいた(ただ,心の整理がしたかったので辞退した)のはとてもありがたかったです.人の優しさに泣きました.

その後,寺まで行ってお墓参りをしましたが,特に自分にとって得られるものはなかったように思います.管理人は無神論者で「人間は死んだら灰になるだけ」と思っているので,「故人のために祈る」という行為は自分の気持ちを落ち着ける手段でしかないと考えています.とりあえず墓に向かって語り掛けてきたものの虚しさが増すだけでした.お墓にコカコーラが供えてあったのだけ覚えています.

補完 立ち直りのきっかけ

お墓参りでも立ち直れず,無気力な絶望の淵にいた管理人を立ち直らせたきっかけ,それはVTuberです.

やることもなく,無気力にTwitterを見ていた管理人の前にそれは現れました.

「へぇ~かわいい子だな……ロアちゃんっていうのか……」という些細なきっかけではありますが,そこからVTuberにぐんぐんとのめり込みました.このころは起きてから寝るまで,ただひたすらVTuberの動画を見ていたと思います.

ここら辺から笑うことが多くなったんですよね.VTuberの切り抜き動画をたくさん見て笑って寝るという生活をしているうちに,徐々に精神状況が良くなっていったように思います.

今にして思えばこれはただの現実逃避です.しかし,「悲しみを忘れるには別のことで紛らわすしかない」と実感しました.もうここまできたら根本的な解決方法なんか存在しないんですよね.猪目が亡くなったという事実は変わらないですし.

※今は推しが兎田ぺこらに移ってます.

2019/11/01 管理人:再度社会復帰

VTuberに出会ってから加速度的に精神状況が良くなり,めでたく11月頭には社会復帰となりました.

別に猪目のことを忘れたわけではないですし,悲しさは残っています.しかし,人間はいつまでも同じ悲しみにひたるように作られているわけではないらしく,猪目死去当初と比べればはるかに心が軽くなっていました.

これは,VTuberが頭の中を占めたことに加え,時間が解決してくれたのだと思います.実は,今こうやって文章に書き起こしているときは当時のことを思い出さざるを得ないため,悲しみが強くなっています.しかし,ちゃんと思い出すことができるのはありがたいですね.

以上,精神状況の推移でした.

最後に

身も蓋もない言い方ですが,人はいつか死にます.死についての体験がほとんどなくなった現代だとその事実に気がつきにくいです.

この記事が色々な人に届いて,死に対する認識,そしてその後どのように対処したらよいか見直していただければ幸いです.

1周忌おめでと~~~!(クソでかボイス)

んじゃな.