みなさん,オーディオI/Fって何を使ってますか?
基本的にオーディオI/Fを買うきっかけというのは「もっと良い音で聞きたい」とか「録音したいけど端子がついてない」とかそういった理由になると思います.管理人が買い替えたときはこの2つが合わさった感じですね.
そんなわけで,管理人は作曲当初から5年ほど,Focusrite「Scarlett 2i2」というエントリークラスのものを使用していました.
しかしその後,音質向上の目的から RME「Babyface Pro」 という10万円近いオーディオI/Fに買い替えています.

オーディオI/Fを買い替えるまでは「オーディオI/F替えただけで音がそんなに良くなるものか?」という懸念から長らく手をつけてきませんでした.しかし,実店舗にて音を聴き比べた時の段違いな音の良さに驚き,買う予定もなかったのにその場で購入してしまいました.
「RMEは人権」とたまに冗談で言うのですが,それが事実だと確信しているぐらいに音質は向上しました.
というわけで,販促の意味も兼ねてBabyface Proのレビューします.みんなもこの機会に買い替えようねという話です.
※ちなみに,いまはこの上位機種のBabyface Pro FSのみ発売されていますが,音質が飛躍的に向上したというわけでもないようなのでこちらでのレビューも参考になるかと思います.
3秒でわかるまとめ
- 圧倒的に音が良くなる
- リバーブの輪郭まで分かるようになる
- 操作性が上がる
- QoLがブチ上がる
BabyfaceProとは
Babyface Proは,RMEという会社が2011年に発売したオーディオI/Fです.価格はおよそ10万円.

公式の紹介文はこんな感じ.
2011年に登場したBabyfaceは、大きなエンコーダーと見やすいLEDによる優れた操作性、192kHz対応で驚異的なジッター抑制を実現するSteady Clock、独自ドライバによる超低レイテンシー等々、プロフェッショナルの現場での要求に応えられる初のモバイル・オーディオ・インターフェイスとして制作・リスニング環境に革命をもたらしました。その初代Babyfaceの正統な後継機種として新たに登場したのが、このBabyface Proです。
オーディオ回路や、ドライバ開発だけではなく、そのメカニックすべてにRMEの妥協のない高いクラフトマンシップを反映し、Babyfaceに比べ大幅にオーディオ・クォリティを向上させることに成功。まさに、究極のモバイル・インターフェイスです。
Babyface Proは、新たにデザインされたアナログ回路とデジタル回路により、全高調波歪み率、ダイナミックレンジ、S/N比等、すべてのスペックにRMEの一切の妥協がない技術が体現しており、録音だけではなく、オーディオ鑑賞、さらにはヘッドフォン・アンプとしても非常に高いパフォーマンスを提供します。美しい外見でポータブル・サイズ、傑出したパフォーマンス。そして最高の音質。あなたの音楽環境に、再び革命を。
Syntax Japan
備えつけられてるインターフェースはこんな感じ.
- 最大12入力 / 12出力チャンネルを利用可能
- 4系統のアナログ入力(Mic、Line、Instrument)
- 4系統のアナログ出力(2 x XLR、2 x Phones)
- 1系統のADAT I/O または 1 x SPDIF I/Oオプティカル
- 1系統のMIDI I/O(ブレークアウト・ケーブル経由)
- USB 2.0端子 (USB 3端子でも動作)
- 全入力にデジタル・ゲイン・コントロールを搭載
- ヘッドフォン用にそれぞれハイ・インピーダンスとロー・インピーダンスの出力を搭載



かなり多種多様なIN/OUTが備え付けられています.にもかかわらず持ち運びできるコンパクトな筐体に収まっています.
本I/Fの最大の特徴としては,FPGAという「ソフトウェアに応じて内部を組み替える」高速な回路を搭載することで,1nsでの制御を可能にしていることです.FPGAといえば,近年AIなどの膨大な計算でも使用されているような代物です.
視聴環境
場所

スピーカー
Shape40
(個人向けのモニタースピーカーではトップレベルの代物)

レビュー
それでは,Babyface Proのレビューを行っていきます.
本来であれば,比較元のFocusrite 2i2を引き合いに出すべきだと思いますが,「まぁ普通のオーディオI/F」という評価で省略します.
下記3つの観点に沿って評価します.
- 音質:体感的な音の良さ
- 空間:前後左右の空間の広がり
- 操作性:音の切り替え,音量変更などが容易か
音質
非常にクリアな印象を受けます.言葉ではどう表してよいかわかりませんが,気づいていなかった不要なノイズが一切合切取り除かれて,高次元のクリアさになったとでも言いましょうか.
これは,まさに1ns単位での制御がノイズを抑制してくれているのだと思います.
個人的には,iPhoneが登場した時のような,今までのガラケーから洗練された姿になり進化した姿を見せられた時の印象がありました.今まで使ってたI/Fは何だったんだろうという感覚に陥りました.
空間
圧倒的に広がります.Babyface Proを使っていて最も衝撃を受けたのが空間です.
原音が左右前後に広がり,リバーブの輪郭までくっきり分かるようになります.
Shape40で聞いた印象がそれなので,どれだけ広がりが爆発しているかがわかるかと思います.性能の良いスピーカーと組み合わせると効果は抜群だと思いますが,そうでなくてもはっきりと違いがわかるぐらいの代物です.
操作性
一般的なオーディオI/Fと比べ圧倒的に良いです.そう感じる理由は2つあります.
- 機器上部に大きなボリュームノブがついている(=モニターコントローラーの作りになっている).
- Total Mixというルーティングソフトがついてくる
- ヘッドホンとスピーカーがボタン1つで切り替えられる
特に一番助けられているのは①ですね.RMEの中央にある丸いボリュームノブ,この操作性が非常に良いです.

一般的なI/Fだと本体側面にちっちゃいノブがついていてそれを操作するんですが使いづらい.それに比べて本機はモニターコントローラーが合体したつくりになっているので「あ,音ちっちゃいな」と思ったらさくっと変更できます.
また,人によっては③のスピーカーとヘッドホン出力をボタンポチで切り替えられる点も高評価でしょう.近年ではその手間を省くためにスピーカーエミュレーターが流行っていますが,手軽さという点でもこちらのほうが勝っているように思います.
最後に
以上,Babyface Proのレビューでした.
最近,何とは言わないですけどちょうどこれ買えるレベルのお金が手に入りましたよね.お金の使い道は自由ですが,異次元の音質を体感するためには買ってみるの大いにありです.
Babyface Pro,ひいてはRMEは人権.
んだば.